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    半年だけの滞在のつもりが、4年間もロンドンに住んでいました。ロンドンでの生活、ヨーロッパ旅行を中心にお届けします。


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2012/03/05(Mon)

おりこうな犬たち

ロンドンをはじめ、ヨーロッパの国を旅行していると、
どの犬たちも、おとなしくて、おりこうさんだなあと思います。

はじめてロンドンの地下鉄(tube)を利用したとき、
大きなシベリアンハスキーが、やや高齢の飼い主とともに、
「よっこいしょ」と大儀そうに乗ってきたのを観て、
ひどく感動した覚えがあります。

その後も、tube、バス、鉄道に犬がいる風景に、
たびたび出会うことがありました。
何となく「キャンキャン」ほえるイメージのスピッツも、
ロンドンにいれば、おとなーしく、飼い主の足元に潜んでいる。
小さな子どもが、叩きつけるように犬を撫でてても、
キバをむくことも、ほえることもしない。

車通りの少ない道では、飼い主たちは犬たちのリードをはずして、
自由に歩いている。でも、たいていの犬は、飼い主にピッタリ寄り添いながら、
ときおり「このまま、まっすぐだよね? いいんだよね?」と、
いじらしい様子で、飼い主を見上げている。

たまに、ほかの犬の匂いが気になるのか、
いつまでも、いつまでも、壁や木の匂いを嗅いでる子もいる。
そんなとき飼い主たちは、さっと車などの影に隠れるのだ。
飼い主の姿が見えないことに気付いた犬は、周囲を不安そうにキョロキョロ見まわす。
「へへへ」と言わんばかりに、飼い主が車から姿を現わすと、
犬は一目散に駆け寄り、「もう、ヒドイよ! どこかに行っちゃったと思ったじゃん!」
と泣きつく。飼い主は、たまらないだろうなあ。

イギリスロンドン貧乏生活「ロンドンの待ちぼうけ犬」

飼い主が買い物中でも、おとなしく待っています。
姿が見えれば、ずっと目で追い、見えなくなれば、悲しそうにうずくまる。

イギリスロンドン貧乏生活「ロンドンの待ちぼうけ犬2」

犬好きの人が近寄っても、においをかぐ程度で、
飼い主以外の人に、愛を振りまくことは、基本的にないように思います。
犬にとっては、飼い主がすべてで、飼い主以外の人間は、
彼らの中では必要のない存在なのかなと思う。
悲しくなるほどに、ロンドンの犬たちから、愛のおこぼれをもらったことがない。

彼らが、とてもおりこうさんで、飼い主に忠実なのは、
小さなころから、しつけ教室に通っているからだと聞いたことがあります。
吠えることを忘れたかのような、おとなしい彼らを見ていると、
犬としての本能は、どこにいったのだろうかと思うこともありますが、
公園で舌がのびきるほどに、駆け回る彼らを観ていると、
人間社会で生きていくうえでは、吠えることを忘れるというのは、
一つの進化(退化?)なのかなあ、なんて都合のいいことを考えたり。

イギリスロンドン貧乏生活「ロンドン2階の犬」

でも、飼い主によって、犬たちが不幸になる例も多くある。

ニュースでたびたび取り上げられる「Dangerous dog」。
その名の通り、人間に危害を加える犬のこと。
おとなしいはずの犬が、突然、飼い主や通行人に襲いかかり、
重症を負わせたり、ときには、死に至らせることもあります。

以前、深夜番組で「Dangerous dog」の特集をやっていました。
酒とドラッグに溺れた飼い主たちは、当然、自分以外の生き物、
それこそ、自分の子どもですらも世話できるはずもなく。

排泄物にまみれ、目だけが異様にギラギラした犬。
鎖につながれ、飼い主に受けたのだろう、生々しい傷を負った犬。
レスキュー隊におびえ、尻尾を尻の間に仕舞い、骨と皮だけになった足を
ひたすらガクガクふるわせていた。

この番組の最後が、とても、とてもつらかった。

人間にキバを剥いてしまった犬。
飼い主は、酒とドラッグにおぼれ、正常とは言えない状態。
その犬はすっかり大人になってしまっていたから、引き取り手もいない。
しかも、この子は人間を襲った前科がある。

この子の最期は安楽死でした。

人を襲ったとはいえ、目がすごく優しい子で。
保健所に運ばれてきて、周りの大人に優しく撫でてもらううちに、
安心したのか、ちぎれんばかりに尻尾を振って、うれしそうにしていて。

睡眠薬を注射され、その頭を、背中を、足を撫でてもらって、
本当に嬉しそうに、尻尾をずっとずっと降っていて、
眠りに落ちるそのときに、ちょっと太った体にはアンバランスな、
短く、小さな手に、命の営みを断ち切る注射を。

ゆっくり、ゆっくり、まぶたが落ち、眠ってしまった。
最期は、どんな夢を見たのかな。
酒とドラッグにおぼれる前の飼い主の姿かな。
それとも? なんだろう。離れ離れになった兄弟たちの姿かな。


どうしてだろう。
私は、この番組に、子どもたちの姿を思い浮かべてしまった。
学校に行かせてもらえず、ジャンクフードだけを与えられた子どもたち。
盗みをするしか、生きていく術のない子どもたち。
やがては、彼らも、酒に、ドラッグにおぼれる。

産まれる場所は選べないとはいえ、子どもたちや、もらわれていく動物たちは、
どの命も、きっと、幸せになる権利は持ってるはずなのにね。
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  • イギリスの犬は本当におりこうさんが多いですよね。その逆もいることも確か。人間社会の中の犬は全てが飼い主に責任があるといっても過言ではないと思います。以前ウチの犬を散歩中に途中のフラットから大きな犬がいきなり出て飛びかかってきたことがあります。本犬は遊びたかっただけかもしれませんが小型犬のうちの犬はおびえてしまい私がすかさず抱っこをしましたが、それでも今度は塀を利用して私もろともにジャンプして飛びかかってきて・・・ 若い兄ちゃん風の飼い主が後から出てきましたがこちらに謝るでもなく犬に「何やってやがる!こっちへ来い」とお腹を蹴り上げて(!)違う方面へ去っていきました。飼い主がこうだから・・・と犬に対しては哀れみの感情しか出てきませんでした。それでもそのワンちゃんは飼い主が大好きなのでしょうね。
    子供の姿とかぶるというのにとても共感を覚えます。
    「飼い主や親の責任」といってもその責任を果たすことが出来ない人のところに生まれついたらどうしたらいいのでしょうね。。。

  • ああ・・・・
    犬を蹴ったり、叩いたりする、あんまりな飼い主を見かけたことがあります。
    悲しそうな目をしながら、黙って耐えている犬が、
    本当にかわいそうで仕方がなかったです。
    飼い主のことが大好きでも、それが重なると、彼らもストレスがたまり、
    あるタイミングで爆発してしまうこともあるんでしょうね・・・

    inyさんも、犬もご無事で何よりです!

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