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    半年だけの滞在のつもりが、4年間もロンドンに住んでいました。ロンドンでの生活、ヨーロッパ旅行を中心にお届けします。


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2008/09/10(Wed)

【パース編】赤い物体と変な日本人

そういえば入国審査と税関。

地球の歩き方によるとオーストラリアはゆるいらしい。
英語力の無い私でも大丈夫だろうと気楽な気持ちで順番を待つ。
(ちなみに彼は腹を下してトイレに行っていたのだ)

ところが。
私の前の日本人はいかつい入国審査の人に何度も詰め寄られ、
挙句の果てに別室に呼ばれてしまったのだ!
これですっかりびびってしまい、もう大変。
パスポートの写真と顔を見比べる彼の目にびびり、
彼が言葉を発するたびにびびり。
そんな私を気の毒に思ったのか、彼はにっこり微笑みパスポートを手渡してくれた。

……あれ? こんなもん?
すっかり拍子抜けしてしまった。
普通の女性のように見える彼女は一体どのような人物なのか。
国内での犯罪歴があるのか、はたまた整形による顔の変化を突き詰められたのか?(想像)
まあ、良い。私は入国を許されたわけなんだから。

足取り軽く荷物受け取り場所に向かうと、そこは人、人、人、人の山。
どうしてこんなに混雑しているのだろうかと辺りを見回して見ると、
彼らはみんな税関の順番を待っているようだった。
しかも日本からの乗客が私の後ろに控えている。
荷物を早く受け取らねば、税関でどれだけ待たされるか分かったもんじゃない。

ベルトコンベアのゆっくりした動きにいらつきながらも、
あの安っぽい、ところどころほつれの見られるスポーツバックの出現を待つ。
周囲の客が喜んで自分の荷物を受け取るのに、私の荷物は未だに来ない。
そうこうしている間に税関の列はどこまでも長く伸びていく。

ふと視界の外に動物の気配を感じた。
そちらの方向を見やると、どこからやって来たのかカワイらしい
ビーグルちゃんがひょこひょこ歩いているではないか。
税関の重苦しい雰囲気(私だけか?)が一層されるようなほほえましい風景だ。
あとから友人に聞いたところ、このビーグルちゃんは麻薬捜査犬だそうな。
あんなカワイイ顔して、難しい仕事してんのね~と変に感心してしまった。

犬に見とれていたら私の安バックは目の前を通過していた。
慌てて取り上げると、あまりの重さにひざがくだける。
それを見ていた隣のでっかいおじちゃんが、
「ハッハッハ」という豪快な笑いと共に
片手でバックも私もひょいと持ち上げてくれた。
「サンキュー」と慣れない英語を使って感謝の気持ちを伝えると、
おじちゃんはますます満面の笑みになり、「なんてことないさ」と言わんばかりに
私の背中をバンバンたたく。軽いつもりなんだろうけど、マジ痛い。世界は広いねえ。

おじちゃんの助けもあり、長い列にようやく合流した私。
ヒマすぎて辺りを見回して見ると、スゴイきれいなお姉さんなのに、
上下ジャージだったり、キティちゃんのスリッパだったり。
公共の場とは思えないリラックススタイルの人が多かった。
10時間のフライトだもんね。リラックスしたいよね。
分かるんだけどさ、んー…… どうなんでしょう。

さて、税関。
唯一の懸念点は魚の卵を持ち込んじゃダメなオーストラリアに
私は明太子のお土産を持っているということ。
お店の人は大丈夫って言ったから平気だと思っていたが、
案の定、税関の若い女性は包装をビリビリに破り、
真っ赤な物体をビニールごしにグリグリ押しては
怪訝そうな目で私と物体を交互に見つめる。

「せっかくの土産を何すんじゃい」とキレそうになったが、
キレてもどのように伝えたらいいか分からないので、
「it ride on hot rice,very delicious. All Japanese love it.」
(それはあつあつのゴハンに乗せて食べるとうまい。日本人はみんな好きだ)
というようなことをジェスチャー付きで伝えてみたが、伝わらぬ。
若い彼女は眉間にシワを寄せて、ますます怪しむばかり。
なおもジェスチャーを交えて話そうとする私を放置し、
ほかの税関にその物体を聞きに行ってしまった。

まあ、ムリもない。
色だけでも怪しいもんね、明太子って。
ましてや人生経験が少ない(偏見)若い彼女ならば仕方ない。
半ばあきらめかけていたが、ほかの税関から許可されたのか彼女は
無表情に明太子を袋の中にしまっていた。
赤い物体を持った怪しげなジェスチャーをする日本人と認識されたのか、
安バックの中も散々引っかきまわされた挙句、ようやく解放。

何だかぐったり疲れた私は、それでも外に行けば青い空が待っているんだ。
そんな希望に胸を躍らせていたが。
外に出てみれば、どんより曇り空。雨も降っていて、心なしか寒い。
心なしかというよりか、確実に寒い。寒すぎる。
早く迎えに来ているはずのシャトルバスに乗り込まねば。
心は急ぐばかりでも、場所が分からぬ。言葉も通じぬ。

日本から10時間のパースで、雨に打たれながら、
私は心の底から孤独を味わっていたのだ。
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