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    半年だけの滞在のつもりが、4年間もロンドンに住んでいました。ロンドンでの生活、ヨーロッパ旅行を中心にお届けします。


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2008/09/10(Wed)

【パース編】夢の世界

気の強い彼女と別れた後、シャトルバスは雨のパースをひた走る。

運転手のおばちゃんとの間に会話はなく、何となく重い沈黙のような気もしたが、
バックミラー越しに見えるおばちゃんの顔はどことなく疲れていたので、
(私を探しまわり、若い彼女のテンションに振り回されたのだからムリもない)
下手な英会話を駆使するのではなく、シートに身をうずめながら黙って外を眺めていた。
当たり前だが、商店の看板はすべて英語。
そんな当たり前のことを見てはじめて、外国に来た実感が持てたように思う。

パースには日本のような超高層ビルが都市部でもあまり見られない。
ましてや住宅街ともなればスーパーであっても2階、もしくは3階程度の低層なので、
見上げる空はとても広いのだ。街灯があまり無いところを見ると、
夜の星空はきっときれいなんだろうと得意の妄想を広げていた。

すると、シャトルバスの隣を大きなバスが並走してきた。
朝8時をまわるかまわらないころだったので、さすがに乗客は少ない。
ぼんやりバスを眺めていると、うつらうつらした若いママに抱えられた
1歳くらいのカワイイ男の子と目が合ってしまった。
好奇心に満ちたまんまるの大きな目に、真っ白な肌。
年齢を重ねるごとに子ども好き度がアップしている私としては
たまらなく嬉しくなって、にっこり微笑む。

するとどうだろう。
今まで上機嫌な様子の男の子は火がついたかのように激しく泣きじゃくるではないか!!!
びっくりしたのは若いママである。
おとなしくしていた我が子がいきなり泣き出したのだから堪らない。
いくら乗客が少なくとも、彼女としては気まずい思いをしたのではないだろうか。
……でも、何で? 私が原因か?
日本では赤ちゃんに嫌われたことは無いのに(たぶん)……

気持ちが沈みそうになったとき、運転手のおばちゃんがもじゃもじゃ言い出し、
前を見ろと言わんばかりにフロントをしきりに指差す。
何事かと思い前を見ると、そこには大好きな海が広がっていた。

友人の住む場所がビーチのそばだと聞いていたから、
恐らく彼女は海を指し示すことで目的地が近いということを言いたかったのだろう。
「サンキュ~。アイムベリーハッピー! アイラブオーシャン」
低レベルの語学力で感謝の気持ちを表現するには、これが限度か。
ホームの日本であれば
「今さあ、子どもに泣かれちゃってへこみかけたんだよ。
海を見たらそんなことも忘れちゃったよ。本当に有難う」
と言えるところなのに。何という歯がゆさ!

そんなことを悶々と考えていると、いかにも重そうなリュックを背負い、
小回りの利きが悪そうなスーツケースを引きずっている日本人女性がいた。
見る限り旅行者ではない。友人同様、在住者なのだろうか。
それにしても朝早くから彼女は何をしているのだろうか。
疑問に思いながらも、それでも心は右手に広がる海に釘付けだ。
距離はあるものの、透明度の高い水は私の心をつかんで離さない。
何でもここら辺のビーチはサーファーが好んでやってくるような絶好のポイントらしい。
私もサーフィンが出来るのならばやってみたいところだが、泳げない。
おおよそ眺めるだけで精一杯だろう。

もっと見えないものかと窓ガラスに顔をぴったり寄せていると、シャトルバスは急停車した。
(そのおかげで顔をいささか強く打ってしまったが)どうやら目的地に到着したらしい。
さて、友人はどのような家に住んでいるのかなと姿勢を正して、見てみると……


ビーチの間の前に建つ、その家は、見るからに大きく、そして広く、
周囲と比べても一番じゃないかというくらいの豪勢なものだったのだ。


道路に面した部屋の全面がガラス張り、玄関は天井が高い吹き抜けで、
リビングは巨大なテレビ(50型くらい?)が小さく見えるくらいに広い。
また、ダイニングから見える中庭(?)にはプールはもちろん、バーカウンターが設置されている。
更に部屋は私が把握している限りでは6部屋はあったように思う。
(もちろん見えていない部分もあるので、それ以上あるはず)
ここの家の住人からしたら、日本の我が家は物置程度だろう。

滞在用の部屋に通されてまたビックリ。
天蓋付きの大きなベッド、シャワー、トイレ付きだ。
ビジネスホテルよりもずっと広く、居心地が良い。

……こんなところにいていいのだろうか。
根っからの貧乏性の私は呆然となりながら、広い部屋の隅で小さくうずくまっていたのだ。

※友人はとあるご家族の家の一部をシェアして住んでいます。
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